竹林と石碑――変な形の石碑に込められた想い【安房須神社】

竹林と石碑――変な形の石碑に込められた想い【安房須神社】
2015年8月12日

見事な竹林

安房須神社は、JR常磐線「北松戸」駅から徒歩約15分で、大きく見事な竹林が神社の北側にあります。

風が吹くと涼しげな音をたてて揺れる竹影は、周囲の静かさと相まって不思議と心地よい気分にしてくれます。

道端の柵も竹で組まれており、赴きのある道です。

中には成長中の竹も!
なが~~いたけのこ…というような見た目でした(笑)

真っ直ぐに空へと伸びる竹は見ていて清々しく、そして爽やかな気持ちになるので、安房須神社へお越しの際はぜひ竹林もご覧下さい♪

変な形の石碑

竹林を堪能したところで、安房須神社に入ってみましょう。

「安房須神社」と表記されている入口から鳥居まで、20メートルほどでしょうか、真っ直ぐに道が伸びています。

歩いていくと、向かって左側に石碑たちが並んでいます。

が、何やら左に……

左に……!!!

「すごく右上に飛び出てるのがある!」

芸術的な石碑を見つけてしまいました。どことなく千葉県に似ている…(かもしれない)

私にはもうチーバくんにしか見えません。

さて、この特徴的な石碑は一体なんなのか…気になります。
千葉の岡本太郎的な方がいらっしゃるのかも…なんて思いつつ。

詳しく見ていきましょう。まずは表題。

「御大典記念」

「御大典記念」とありますので、天皇即位の儀式の記念に建てられたもののようです。
中身にはこんな内容が書いてあります。

そも、当区に於ける馬橋村道第十三及び第十六号の二線は国道より城の越に至る延長八町五十一門余馬橋及び隣村中和倉に通ずる交通頻繁なる□要道路にして□に第十六号線は区民の寄付?により改修せられしも元来基礎全からざるため一朝霧雨?の□□泥濘膝を没し車馬の往来杜絶とぜつし当区□□業発達を阻害するのみならず公衆の不便殊に通学児童の苦痛甚だしく多年是が改修に腐心せり然るに時恰あたか曠古こうこの昭和大典に□□せり□□於てこの盛儀を記念し区民一同□□を遂げ三ヶ年間の貯蓄を約し千五百円を□之に村の補助を加へ三千円の経費と四ヵ年の日□を経て完成し宿望を達せり依て此処に□概要を録し記念とす

馬橋村長 横山定市篆額てんがく
馬橋小学校長 小島光吉撰並書

※□は不明箇所、?は不確定箇所を表す

これを現代語訳すると以下のようになります。

そもそも、馬橋村(※安房須神社があるあたりの旧称)の第十三・十六道路の二線は交通の要所だけれども、1日雨が降っただけで膝まで泥に浸かってしまい車も馬も通れなくなる。みんなとても不便に思っているし、特に通学する児童が本当に苦労しているので改修に腐心していた。

昭和3年に昭和大典が執り行われると、これを記念して区民一同で3年間分の貯蓄1500円を捻出し、そこに村の補助を加えて3000円の経費と4年にわたる月日を費やして改修を完成させることができた。

よって概要をここに記して記念とする。

なるほど…つまり、昭和天皇の即位の儀式を記念して、みんなでお金を出し合って道の整備をした記念の石碑ということですね。
表題は当時の馬橋村長横山定市さんが書き、本文は馬橋小学校長の小島光吉さんが考えて書いたそうです。

裏は以下の通りです。

紀元二千五百九十二年
昭和七年十月二十日建之

昭和7(1932)年に「これを建」てたそうです。先ほどの本文に昭和3年から4年間かけて完成させたと書いてありましたので、計算が合います。

※紀元~というのは皇紀のことで、神武天皇即位の年(西暦紀元前660年にあたる)を元年とするものです(ちなみに西暦2015年は皇紀に直すと紀元2675年)。

ん~。結局誰がどんな意図でこの独特な形にしたのかはわかりませんでしたが、当たり前のように毎日安全に歩ける道路があることがどれだけ素晴らしいことなのかがわかりますね。

今後も調査を続け、何かわかり次第また追記したいと思います。

ページ先頭に戻る